
PREGNANT / LACTATING 妊娠中・授乳中の治療のご案内

女性は妊娠すると女性ホルモンの血中濃度が変わり、それに伴い口腔内の環境も変化します。虫歯や歯周病は細菌が引き起こすもので、お口の中の問題だけでなく、全身の問題にも発展します。特に歯周病菌は早産を引き起こすリスクがあるため、妊娠中も歯周病予防が大切です。
TREATMENT
妊娠中の患者様の治療の流れ
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TREATMENT
母子手帳のご提示
受け付けの際に母子手帳をご提示ください。虫歯や歯周病の検査結果を記入いたします。また、かかりつけの産婦人科医への連絡や照会が必要な際に滞りなく行うことができます。
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注意事項の告知
産婦人科医から特に注意する事項を伝えられている場合、歯科医師にお伝えください。注意事項には全身疾患の有無、貧血、妊娠中毒症、流産の既往、早産傾向などがあります。
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受診
受診中は楽な体勢をお取りください。長時間の仰向けの体勢は気分の悪化を招くことがあります。腰痛やお腹の重さなどがあれば、遠慮なくおっしゃってください。
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診療終了
受診中、休憩が必要であれば遠慮なくお伝えください。つわりなどがひどい場合はこまめに休憩を取ることも出来ますので、無理をせずお申しつけ下さい。以上で診療は終了です。

妊婦歯科健診について
当院は江戸川区の妊婦歯科健診指定医療機関です。江戸川区に住民登録がある方が対象で費用は無料です(妊娠中に1回の受診。健診の結果、治療が必要な場合は有料となります)。詳しくはこちらをご覧ください。
健診では虫歯の有無や歯肉の状態をチェックします。冒頭でもお伝えした通り、妊娠中はホルモンバランスの変動によって歯周病菌が増殖し、歯周病のリスクが高まります。また妊娠前の体調とも異なり、つわりの影響などで歯磨きを怠ってしまうと、虫歯にもなりやすくなります。歯周病や虫歯の菌が体内に侵入すると早産や低体重児出産の原因になるとも言われています。
健診の時期はつわりがおさまり始め、安定期に入ってからが良いでしょう。妊娠初期は切迫流産の危険もあり、後期になるとお腹が大きくなって体勢も苦しいので、妊娠中期の安定した時期に一度受診されることをお勧めします。

生後3か月までの
お薬の服用は授乳前に
出産後には積極的な歯科治療(特にレントゲン撮影、歯の麻酔など)が可能になります。しかし、薬剤に関しては、代謝機能が未成熟な生後3ヶ月ぐらいまでの乳児に授乳する場合、少し注意が必要です。
ほとんどの薬剤は母乳にも移行するため、、妊娠中と同様な対応が望ましいとされています。大半の薬剤は服用後、約2時間をピークとして母乳中へわずかに移行しますが、5、6時間後にはその半分以下まで母乳に移行する量が減少します。
Q&A
妊婦さんの治療に関する
よくある質問
よくある質問
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妊娠中はお母さんの体調を考慮し、歯科治療を最小限に抑えることがあります。妊娠初期はつわりがあり、妊娠後期は早産の危険のため、応急処置でとどめておくのが一般的です。したがって、妊娠5~7ヶ月の安定期が最も歯科治療を受けるのには適しています。
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妊娠15週以降であれば、赤ちゃんの器官形成が終わっているので、レントゲン被爆の影響はほとんど受けないと考えられています。更に歯科用レントゲンはお腹に直接エックス線を当てるものではなく、防護用の鉛エプロンを必ず着用するため、問題はまずありません。
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歯科の局所麻酔は薬液の使用量も少なく、注射をしたその部分で分解されてしまうため、赤ちゃんへの影響を心配する必要はありません。 しかし、局所麻酔薬が必要な治療の場合は、より安心して治療を行うため、かかりつけの産婦人科医に相談されることをお勧めしています。
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病気にかかってそれが母体や赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があれば、薬を飲み積極的に治療していく必要があります。歯科治療で使用する薬は妊娠中であっても比較的安全に使用できますが、私達は、その中でも最も安全な薬をなるべく少量で効率よく使用していくことを考えています。
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【痛み止め】
現在最も安全な痛み止めはカロナール(アセトアミノフェン)と言われています。また、ソランタール(塩基性痛み止め)も比較的安心して使用できます。
【抗生物質】
ペニシリン系、セフェム系、マクロライド系は胎児毒性は認められないといわれています。第一選択薬・セフゾン(セフェム系)はほぼ安全性が確立しています。
【うがい薬、口内炎軟膏、フッ素、キシリトール】
これらの薬で短期間の使用であれば問題となることはまずありません。ただし、イソジン(ヨード)は長期の使用は控えたほうがよいでしょう。